京都には(滋賀や大阪の中心部以外の地域も)、

  • 道幅の狭い住宅地
  • 路地奥の住宅
  • 旗竿地
  • 隣家との距離がとても近い住宅

が多くあります。

そのため、リフォームをご検討されている方から、

  • 「重機が入らないけど工事できますか?」
  • 「狭い場所でも解体して建て直しできますか?」

という相談をいただくことがあります。

しかし、実際の現場では単純に「重機が入る・入らない」だけで「できる・できない」と判断することはできません。

重要なのは、施主様とご近所との関係にも影響する

  • 重機が安全に動けるか
  • 資材を安全に搬入できるか
  • 廃材を安全に搬出できるか
  • 周囲へ配慮して工事できるか

という総合的な判断です。

建物の工事は、少なからず「音」「振動」が出ます。また、普段は出入りしない人が通ります。ご近所の方からすると「普段と違う=不安」という印象が強まりますから、工事ができる・できないだけで判断するのではなく、周囲へ配慮しながら安全な工事ができるのか。こういった視点で考えていかなければいけません。

※機械が入るのか気になっているけれど、先にリフォームの全体像も理解しておきたい方は、『京都のリフォーム見積で失敗しないための完全ガイド』からご覧ください。

京都の狭小地で重機が使いにくい理由

1. 隣接建物との距離が近く、旋回できない

狭小地では「重機が敷地に入れるか」だけを見ると判断を誤ります。実際には、

  • アームを伸ばせるか
  • 旋回できるスペースがあるか
  • 建物や隣地へ接触しないか

が重要です。

敷地内に重機が入っても、旋回スペースがなければ作業できません。

2. 進入路が狭く、大型車両が入れない

敷地までの道路幅によって使用できる車両は変わります。

例えば、

  • 小型2トンダンプ
  • 軽トラック

しか入れない現場もあります。「敷地は広いけれど、そこまでの道が狭い」というケースは京都では珍しくありません。

3. 電線が重機作業の障害になる

これ、地味なんですがあるんです。ですから道路幅だけでは判断できません。

重機が入れる場所でも、

  • 電線
  • 電話線
  • 引込線

が低い位置にある場合、アームなどを動かせないことがあります。

重機の性能だけではなく、周囲の環境確認が必要です。

必要な場合は、関電さんなどに連絡して、先に電線を動かしてもらうとか考えないといけないです。

旗竿地では重機作業が難しいケースが多い

道路から細い通路を通って奥に敷地がある土地を「旗竿地」と言います。京都ではこのような敷地も多くあります。

一般的に旗竿部分の道幅は、約1.5m程度の場合もあります。で、この幅では、

  • 重機搬入
  • ダンプ搬入
  • 資材搬入

少し大きな機械を使うのが難しくなります。

人が通るには問題なくても、工事車両では条件が大きく変わります。

重機が使えない場合の工夫

結論は「手作業と小型機械を組み合わせる」です。

重機が使えない場合でも、工事ができないとは限りません。現場状況に合わせて、

  • 手作業による部分解体
  • 小型機械の使用
  • 工程を分けた施工

などを組み合わせます。

実際には現場を見た職人の経験によって、できる方法を考えます。

みんな色々と経験してきていますから、「これは無理かも」みたいなところでも、手作業を組み合わせて工事できることが多いです。

廃材搬出も考えた工事計画が重要

リフォームでは廃材搬出も考えておかないといけません。

工務店としては、「搬入」だけではなく「搬出」まで考えるのが基本中の基本。

しかし経験の少ないところや、近隣のことを考えていないところだと、狭小地リフォームで見落とされやすいのが廃材の搬出です。

工事では、

  • 古い壁材
  • 木材
  • コンクリート
  • 設備機器

など、多くの廃材が発生します。これらを外へ運び出すルートと方法が必要です。

現場によっては、小型重機を使えることもありますが、それすら難しい場合は

  • 一輪車(ネコ)
  • 小型台車

を使って、敷地から広い道路まで廃材を運びます。

その際に重要なのが周囲への配慮です(ここ、忘れがちです)。

  • 地域の方の通行
  • 歩行者
  • 車両

こうした人や車の通行の妨げにならないよう、

  • 交通誘導員の配置
  • 人通りや車通りの少ない時間帯に作業を調整

などを行います。

道路幅から判断できる工事条件

ご自宅の道路幅から、ある程度は判断できますので参考にしてください。

道幅4m以上

  • トラック進入可能
  • 重機搬入可能なケースが増える

道幅2〜3m程度

  • 小型重機
  • 小型トラック

小型の機械で対応できる可能性があります。

ただし京都では注意が必要です。

道路側に、電柱が出ているところがありますので、実際には狭くなることがあります。

道幅2m前後

人がすれ違える程度の幅です。

ここで判断が難しいのは、

  • 資材搬入
  • 台車移動
  • 車両進入

のような工事作業となると、「人がすれ違える」の意味が変わってきます。

小さいとは言っても、ネコや台車を持っていますので、実際は「すれ違える」ときに注意が必要になります。

Googleストリートビューだけでは判断できない理由

現在はGoogleストリートビューで周辺を見ることができます。太陽光パネルのセールスマンが良く使う方法です。

大変便利なのですが、リフォームとなるとこれだけでは判断できません。

なぜなら

  • 電線の高さ
  • 道路上の障害物(ご近所が玄関前などに植物を置かれる可能性もあります)
  • 実際の高低差
  • 搬入経路(画像と目で見たのでは見えているところが違います)
  • 隣家との距離(これ重要です)

などは画面だけでは分かりません。

だからこそ、最後は職人が現地を見ることが重要です。

キトダ工務が狭小地リフォームで大切にしていること

狭小地の工事では、特別な機械があれば解決するわけではありません。

重要なのは、

  • 現場を見る力
  • 工事方法を考える経験
  • 周囲へ配慮する姿勢

です。

キトダ工務では、工事前の現地確認を大切にし、

「どう施工するか」

「どう安全に進めるか」

「どう周囲へ配慮するか」

を考えた上で工事計画を立てています。

さいごに

重機が入らないからといって、必ずリフォームできないわけではありません。しかし、

  • 重機の可動範囲
  • 道路条件
  • 搬入・搬出ルート
  • 周辺環境

を確認せずに工事を始めることはできません。

特に京都のような住宅密集地では、現場を見る職人の経験が重要になります。

狭い場所だから難しいのではなく、その場所に合わせた施工方法を考えられるかどうかが大切です。