50代・60代の方がドアまわりのリフォームを考えられることが多いと思います。というのも、50代・60代の方がお持ちのお家は昭和か平成の最初の頃に建築されていますので、次の2つの箇所のリフォームが最初に行うドアまわりリフォームになるからです。
- ドアクローザーの交換
- 門扉の交換
今回は軽微なドアまわりリフォーム「ドアクローザー」の交換についてお話していきます。
ドアクローザーの交換ポイントと注意点

ドアクローザーとは「自動でドアを閉める装置」です。ドアの上の方についていると思います。この装置、使っていると少しずつ動きが鈍くなってきます。少しくらいの鈍さならメンテナンスするだけで回復しますが、自動で閉まるはずなのに手動で閉めることが増えたと感じられているなら交換タイミングです。
交換のポイント
1.既存のドアと枠をチェック
築年数が増えるほど、ドアや枠の部分に歪みが発生していることがあります。また、可動部分に錆が発生していることもあります。
こういう場合、ドアクローザーだけを交換してもドアがスムーズに動きませんし、枠が歪んでいるとドアがピッタリと閉まらないということになります。
2.ドアクローザーのタイプ
一般的にはドア本体の上に取り付けてあることが多いです。ただ、ハウスメーカー指定のドアやドアクローザーが使われている場合、特殊なタイプになっていることがあります。
特殊なタイプのドアクローザーですと、簡単に手に入らないこともあれば、すでに製造中止になっていることもあります。
こういった場合ですと、一般的なドアクローザーを使うためにドアの加工が必要になるケースがあります。
どういうタイプのドアクローザーなのか、確認しておきましょう。
3.ドアの開閉頻度と使っている環境
ドアクローザーは開け閉めのたびに動きます。そのため、どれくらいの頻度で開け閉めする動作があるのか確認しておきたいところです。
例えば、一般住宅と事務所では毎日の開け閉めの回数が違ってきます。
さらにドアの環境も忘れてはいけません。風が強い地域は風圧対策のあるドアクローザーを選ぶ。海が近い地域だと防錆仕様のドアクローザーを選ぶ。こういった視点も大切です。
4.ドアの重量とサイズ
ドアって意外に見た目よりも重いことが多いです。ですから、ドアクローザーを選ぶときは、ドアの重量に合ったものを選ぶ必要があります。 また、ドアのサイズに対応したドアクローザーを選ばないと、
- 開閉が重い
- 途中で止まって閉まらない
こんなことになります。
ドアクローザーはドアの
- 幅
- 高さ
- 重量
この3つに適合しているものを選びましょう(重量は見落とされやすい部分です)。
5.ドアが閉まるスピード
ドアクローザーの多くは2段階で閉まるようになっています。
- 1段階目→最初の閉まり
- 2段階目→最後の閉まり
1段階目から思い切って閉まると「バタン!」と大きな音がします。2段階目に「最後の一押し」ができないと、しっかり閉まりません。
この2つの段階を「丁度いい」状態に調整できるものがベストです。
注意点
ドアクローザーの交換で注意しておきたいポイントをお話します。
1.古いネジ穴について
既存の取り付け穴が摩耗や腐食している場合、新しいネジが上手くはまらないことがあります。
穴の位置が同じなら「補修材」で穴を整えてから取り付けましょう。穴の位置が合わない場合は、新しく穴あけして取り付けることになります。
新しく穴あけする場合、電動ドリルなどのツールがあると楽に綺麗に仕上げることができます。
2.互換性のチェック
同じメーカーであっても、すでに同じものが廃番になっていることもあります。同一メーカーであっても同じものなのか確認しましょう。
同じものがなくなっている場合は「代替品」や「後継品」がないか調べておきましょう。代替品や後継品を選ぶ方がスムーズに交換できることが多いです。
3.防火・防音性能の有無
ドアに防火や防音性能を持っている場合、指定されたドアクローザーでないと性能を発揮できないことがあります。ドアの性能や仕様を確認しておきましょう。
4.閉まるスピード
ドアが閉まるときのスピードって、安全性に関わってきます。
閉まるスピードが速すぎると「指を挟む」事故のもとに。特に高齢者や小さなお子さんが自分で開け閉めされる場所は注意が必要です。
さいごに
ドアクローザーは、お話したことを確認していけば自分で交換することも可能です。
しかし、自宅のドアクローザーは確認するのが難しい部分(例えば後継品があるのかとか)が多いとか、ドアに防火や防音性能を持っているとか、開閉スピードを変えたいとか、こういったことが多いようなら業者へ相談・依頼されるのがおすすめです。
また、ドア全体の状態が劣化している場合なら、ドアクローザーの交換だけではスムーズに開閉しないケースもあります。
お家のドアの状態や性能なども含めて、ドアクローザーの交換は検討してみてください。
