シニア世代が安心して暮らせるリフォーム対策と依頼するポイント

シニア世代のご本人様はもとより、親御さんがシニア世代というお子様も気になるのが「シニア世代が安心して暮らせる」環境を作ることだと思います。

今回は介護施設などからもご依頼を頂いているキトダ工務が、シニア世代安心リフォーム対策と依頼されるときのポイントについてご紹介していきます。

1. バリアフリー対策
2. 住環境整備対策（お住い対策）
3. 防犯対策

順番にお話していきます。

バリアフリー対策の目的

お家の中のバリアフリー対策には、次の目的があります。

• 転倒防止
• 立ったり座ったりするときの負担軽減
• 動きやすい環境維持（自立支援と言われます）

この中でも、特に重視したいのが「転倒防止」です。シニア世代の方にとって「転倒」というのは、単に「転んだ」というだけではありません。

一回の転倒が原因で、歩きにくくなることもあれば、骨折してしまい生活の質が低下。そのまま動くことが減ってしまうと、どうしても気分も塞ぎがちになってしまう。こういうことが起こりかねません。

リフォームの内容

バリアフリー対策をおすすめする内容は次のようなところです。

• 階段・トイレ・浴室などに手すりを設置（ホントにコレおすすめです）
• 玄関や勝手口にも手すりを設置（外へ出やすくなります）
• スロープ化や床の高さ調整して段差を解消（つまづく原因が減らせます）
• 滑りにくい床材への変更（水回りにおすすめ）
• ドアを引き戸へ変更（引き戸の方が楽なんです）
• 浴室やトイレの広さを確保（介助がしやすくなります）

リフォームの注意点

介護保険の住宅改修制度を活用できるか確認しましょう

制度を利用する場合には「条件」がありますし、申請しないと使えません。最大支給額も設置されていますので、お住いの自治体の情報を必ずチェックしてください。

生活動線に合わせた設計

使う人の目線で考えることが大切です。

• 身長
• 利き手
• 介助が必要かどうか

こういった点を取り入れた設計を意識しましょう。また、高齢者の方ですと、腰の曲がり具合なども考慮しておかれた方が生活する上での負担が減ります。

施工実績がある

依頼するリフォーム店や工務店さんに、シニア世代向けのリフォーム実績があるのかどうか確かめましょう。

施工事例を見せてもらえば概ねわかります。

未来の状況も取り入れる

将来、車いすが必要になるかも？歩行器を使うこともあるかも？

こうした未来の可能性も含めておくと、将来も安心しやすくなります。具体的なリフォームとしては、

• 廊下の幅を広めにしておく
• トイレの中だけではなく出入口も広めにしておく
• 浴室のドアは引き戸にしておく

こういうことです。

お住い対策の目的

お住まい対策の目的というと曖昧になりがちです。そこで具体的な対策ケースをお伝えします。

• 省エネ（年間の光熱費の支出を減らす）
• 生活動線の改善（年齢やライフスタイルで変化します）
• ヒートショック防止対策（寒い季節に多い事象です）
• 音対策（意外にストレスになっています）

リフォームの内容

• 二重窓（サッシも含めて）への交換
• 浴室やトイレへの暖房器具の導入
• お家全体の温度差を減らす断熱工事
• キッチンや洗面所の使い勝手向上
• 間取りや収納の変更
• 2つ目のトイレの設置

お家によっては対策が難しいケースもありますが、要するに「これまでよりも楽して暮らしやすい状態にしましょう」という内容のリフォームです。

最近、特に言われるのが温度差を減らす対策です。

冬なら、暖かい部屋から急に寒い部屋へ入ると「ヒートショック」の可能性が出てきますし、夏なら冷房の効きが良くないと「熱中症」の可能性が高まります。

また、間取りや収納の変更は、暮らしやすさを大きく変えてくれますし、身近な位置に2つ目のトイレを設置できれば、毎日に生活にも余裕が出てきます。

リフォームの注意点

浴室とトイレは温度差を減らす

浴室の場合は、脱衣場も忘れずに温度差を減らす対策を考えましょう。

トイレは忘れやすい場所なので、浴室と一緒に考えておくのがベストです。

二重窓はサッシも一緒に

窓ガラスだけの交換でも効果はありますが、より効果を高めてくれるのが「サッシ」も一緒に交換することです。というのも、外から入ってくる冷気や熱気、家の中から逃げ出す暖房や冷房の快適な空気はサッシ部分から出入りしてしまいますので、サッシを交換することで出入り部分の対策ができます。

断熱工事は換気も検討

断熱工事をする場合は、一緒に換気計画が必要になります。せっかく断熱性能を向上させても、換気計画が疎かでは結露やカビの原因を作ってしまうだけです。

防犯対策の目的

昨今、昔では考えられないような事件が発生しています。

• 空き巣
• 詐欺
• 訪問販売

これらのリスク軽減を目的とします。

リフォームの内容

• 鍵、ドア、窓を防犯性の高い製品へ交換する
• カメラ付きのインターホンへ交換する
• センサーライトの設置
• 防犯カメラの設置
• 門扉やフェンスの修繕や見直し

リフォームの注意点

構え過ぎないのがポイント

「防犯してますよ！」というのが見えているほうが良いのですが、見せすぎると美しくありません。このバランスが大切です。

そして、家の中から簡単に外の様子がカメラを通して見えるようにしておくこと。これが「安心感」につながります。

簡潔にポイントをお話します。

• 介護や介助に必要なことを知っている
• リフォーム業者に「シニア世代向けリフォーム」の実績がある
• わかりやすい説明がある
• 実際に自分達でリフォーム工事をした現場経験がある
• 助成金や補助金制度について理解している

介護や介助について必要なことを知っているかどうかは、依頼を検討している業者さんが、普段はどういったところのお仕事をされているのか教えてもらうだけでわかります。

また、実績があるかどうかは、実際の事例を見せてもらえればOK。

他には営業マンではなく、職人さん（大工さんとか）が直接に相談にのってくれるところだと安心です。

助成金や補助金に関しては、地域に根付いた業者さんなら、アドバイスをもらえます。

今回の内容に関するチェックリストをご用意しました。

下のリンクからチェックリスト（PDF形式）をダウンロードできます。

ダウンロードはこちらから

リフォームを進める中でご活用ください。